レイズは、ポーカーでチップを賭けるときに使えるアクションの1つ。自分よりも前のプレイヤーがベットした金額よりも多くのチップを賭けることで、相手にプレッシャーをかける手法です。
しかし、レイズには種類やタイミング、ベット額など細かいルールがあり、初心者にとっては難しいことも多いでしょう。
この記事では、ポーカーのレイズについて基本ルールやベットとの違いなどについて徹底解説します。
ポーカーのレイズをマスターしたい方は、ぜひ参考にしてください。
【ポーカー】レイズとは?基本ルール
まずは、ポーカーのレイズの基本ルールについて解説します。
<ポーカーのレイズとは>
自分よりも前のプレイヤーがベットした金額よりも多くのチップを賭けること
レイズを行うために増やす金額はテーブルによりますが、直前に相手プレイヤーが賭けた金額の2倍をベットすることが一般的です。
例えば、相手が100チップをベットした後に自分のターンが来たとします。
この時点での選択肢は「コール」「レイズ」「フォールド」の3種類です。仮にレイズを選ぶ場合は、200チップをテーブルに出すことでレイズが成立します。
レイズの回数や上限金額
ポーカーの種類により、レイズの可能回数と上限金額が異なります。基本的には「ノーリミット」という名前がついている場合、レイズの回数や上限金額に制限はありません。
世界中で大人気の「ノーリミットテキサスホールデム」や「ノーリミットオマハ」は、1ラウンド中に何度でもレイズができます。
一方、「リミット」や「ポットリミット」が名前についているポーカー、または「ノーリミット」がついていないポーカーでは、ルールに従わないレイズは認められません。
1ラウンドでのレイズ可能回数や各プレイヤーのベット上限は、事前に定められているので必ず確認しましょう。
スモールブラインドからのレイズ
ポーカーアクションは「スモールブラインドの位置にいるプレイヤーから開始」されますが、最初のラウンドであるプリフロップのみ状況が異なります。
スモールブラインド(SB)とビッグブラインド(BB)は自分の手札を確認する前に、定められたベット額(ブラインド)をテーブルに出さなければならないというルールがあるのです。
そのため、実際にはビッグブラインドの次の順番であるアンダー・ザ・ガンのプレイヤーからレイズを含むアクションを行います。
フロップ以降のラウンドでは、全てのアクションはスモールブラインドから始まるため注意しましょう。
【ポーカー】レイズの種類
次に、ポーカーのレイズの種類について解説します。ポーカーのレイズには以下の4種類がありますので、それぞれの特徴や使い方をおさえておきましょう。
ミニマムレイズ
ミニマムレイズとは、自分よりも前のプレイヤーがベットした金額の2倍のチップを賭けることです。
例)相手プレイヤーが1,000円ベットした場合、自分は2,000円のミニマムレイズができる
ミニマムレイズは、レイズの中でも最も小さな金額のレイズです。相手にコールされやすいというメリットを活かして使用していきましょう。
オーバーレイズ
オーバーレイズとは、自分よりも前のプレイヤーがベットした額の2倍以上のチップを賭けることです。
例)相手プレイヤーが1,000円ベットした場合、自分は2,000円以上のオーバーレイズができる
オーバーレイズは、「敵にプレッシャーをかけたい!」「より大きな金額をレイズしたい!」といったときに使用します。
リレイズ
リレイズとは、自分よりも前のプレイヤーがレイズした額よりも多くのチップを賭けることです。
例)
- プレイヤーA…1,000円のベット
- プレイヤーB…2,000円のレイズ
- 自分…2,000円以上の金額をリレイズできる
レイズに対するレイズがリレイズであり、相手に強いメッセージを送りたいときに使用できます。
リリレイズ
リリレイズとは、自分よりも前のプレイヤーがリレイズした額よりも多くのチップを賭けることです。
例)
- プレイヤーA…1,000円のベット
- プレイヤーB…2,000円のレイズ
- プレイヤーC…3,000円のリレイズ
- 自分…3,000円以上の金額をリリレイズできる
リリレイズは、レイズに対するレイズに対するレイズという認識を持つと覚えやすいです。
【ポーカー】レイズのタイミング
次に、ポーカーのレイズのタイミングについて解説します。レイズは、相手が既にベットした後に行うアクションです。ただし、レイズを行う際にはいくつかのポイントに注意する必要があります。
フォールドを促したいとき
ポーカーで相手を手っ取り早くフォールドさせる方法として、レイズを活用できます。
相手に「こいつは手強そうだな」と印象づけられるため、相手がフォールドすれば余計な戦いを避けてチップを手に入れることができます。
しかし、余裕がある場合はプレイの順番も考慮に入れてレイズのタイミングを見計らうことが重要です。
順番が早い時にレイズを行うよりも、相手の行動を一通り観察できる順番が遅い時にレイズを行った方が、相手をフォールドに追い込むことが容易になります。
ポットの大きさを増やしたいとき
ポーカーで対戦する際、相手にレイズすることで一緒にゲームに参加する人が増え、勝ったときのポットが大きくなります。自分の手札が強いと確信しているときは、ポットを大きくしたいもの。そのためには、レイズが大事な戦略の一環です。
ただし、ポットを大きくしたいと思ったら、ベットの額にも気を付けましょう。レイズの金額があまりにも大きいと、相手が皆降りてしまい勝ち取れるチップが少なくなってしまうかもしれません。
だからこそ、ポットを育てるためには、相手を誘導する程度のレイズを心掛けましょう。
相手のハンドの力を見極めたいとき
相手がレイズに対してコールすると、相手はそれなりに強い手を持っている可能性が高まります。逆にリレイズが返ってくると、相手が非常に強い手を抱えているかもしれません。
これらの反応は、相手の手を読むためのヒントになります。しかし、注意が必要です。相手がコールしたからといって、すぐに勝利を確信するのは早計です。
まだコミュニティカードが公開されていない可能性があり、相手の手が完成していない可能性も考慮に入れるべきです。
一方で、相手からのリレイズがあれば、慎重になるべきです。自分の手が最も強いわけではない場合、相手がベストハンドを持っている可能性が高まります。その際は、フォールドを考えることも重要です。
オンラインポーカーにおけるレイズの適切なタイミング
オンラインカジノのライブポーカーでは、通常のポーカーとは違い、相手はディーラー1人です。
この状況では、通常の対戦相手がフォールドすることはありませんし、ブラフも効きません。ですので、他のプレイヤーとの対戦時のようなレイズの戦略は役に立ちません。
ディーラーとの対戦でレイズをするときは、「勝ちやすいとき」がポイントです。
たとえば、手札にハイカードが「10」以上あり、ワンペア以上の役が完成している場合は、レイズで相手に勝つ可能性が高まります。
逆に、役がまったく揃っていないときにレイズすると、賭けたお金が無駄になる可能性が高いため、注意が必要です。
【ポーカー】レイズをする際の注意点5選
ポーカーではレイズを上手に活用することが大切ですが、注意が必要なポイントもあります。レイズを使って勝つためには、以下の5つのポイントを覚えておきましょう。
プリフロップの基準
最初のラウンドでレイズをする際は、ビッグブラインド(BB)の3倍を目安に賭けましょう。これをポーカー用語で「3BB」と呼びます。
中級者以上のプレイヤーは、相手が3BBでレイズした場合に手が弱いと判断してフォールドすることがあります。
相手がどのくらいのベットならフォールドするのか、見極めるのが大切なポイントです。
もし自分が3BBに対してリレイズしたい場合は、通常は3BBの3倍、つまり9BBで相手に反撃していきましょう。
フロップ以降の相手をフォールドに追い込む
フロップ以降のラウンドで相手をフォールドに追い込みたいときは、ポットの半分から全額の範囲でレイズをしましょう。
期待値が下がり相手がフォールドを選ぶ可能性が高まるほか、相手がコールを選んだとしても自分が有利な状況でゲームを進められます。
フロップ以降で相手にコールを選択させる
フロップ以降のラウンドで相手にコールを選んでもらいたい場合、ポットの1/3ほどの金額でレイズするのが主流です。
自分が強いハンドを持っていて、相手からたくさんのチップを獲得したい場合は、ポットの1/3ほどの金額を目安にレイズを試してみてください。
リレイズの可能性を考慮する
自分がレイズを行うと、相手はコールやフォールドだけでなく、リレイズを選ぶ可能性もあります。
相手からリレイズが行われた場合、次にどのアクションを選ぶかが自分に求められます。
自分のハンドや期待値を冷静に評価し、期待値が合わない場合は思い切ってフォールドを選ぶことも考えてみてください。
レイズのサイズ設定
相手にフォールドを選択させたい場合はハーフポット、コールを選択させたい場合は1/3ポットでレイズするなど、レイズのサイズを一定に保つことが一般的です。
しかし、レイズのサイズを固定しすぎると、相手に自分の行動パターンを読み解かれるリスクが増えます。
時折ブラフを混ぜるなどして、相手に自分の意図を読み取られないように工夫することが重要です。
ポーカーのレイズに関するよくある質問
ポーカー レイズのまとめ
この記事では、ポーカーのレイズについて詳しく解説しました。レイズはポーカーの魅力の一つです。
マスターすることで、ポーカーの楽しさや面白さをさらに感じることができるでしょう。