ポーカーのプリフロップを極めるためには、ハンドレンジ表というツールを使った手法が効果的です。
しかし、「ポーカー(テキサスホールデム)のプリフロップのハンドレンジ表の見方がわからない」「ハンドレンジを覚える必要性が理解できない」と思っている方も多いようです。
この記事では、プリフロップで勝率をあげるためにハンドレンジ表が必要な理由とおすすめの覚え方、シチュエーションとポジション別に分けた実際のプリフロップハンドレンジ表をご紹介します。
「ハンドレンジを覚えて勝率を上げたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
また、プリフロップに関して専門的に取り扱っている記事がありますのでこちらもご覧ください。
ポーカーのハンドレンジ表とは?

最初に、ポーカーにおける「ハンドレンジ表」の基本的な解説です。
・ハンドレンジ表はプリフロップの戦略表
・ポジションや状況に応じてどうするかを判断できる指標
ハンドレンジ表はプリフロップの戦略表
ハンドレンジ表は、ポーカー(テキサスホールデム)においてプレイヤーが2枚の手札を受け取った時点で始まる最初のベッティングラウンド「プリフロップ」においてどのようにプレイするかを示した戦略表です。
プリフロップの戦略表を使いこなすためには、あらかじめ用語を理解しておく必要があります。
下記はハンドレンジ表で頻出する用語と意味です。
用語 | 意味 | ベット額 |
---|---|---|
オープンレイズ | 最初にレイズを行う、オリジナルレイザーのこと。 | 小 |
ROL(レイズオーバーリンプ) | リンプ(BBにコール)したプレイヤーがいる時のオープンレイズのこと。 | 中 |
3ベット | オープンレイズがあった後のリレイズ。 その後のレイズは4ベット、5ベットとなる。 | 大 |
コールド4ベット | ポットにお金を入れていないプレイヤーが3ベットにレイズを行うこと。 | 特大 |
レイズされたハンドをさらにレイズするため下にいくほどベット額は大きくなり、ハンドレンジは狭くなります。
ポジションや状況に応じてどうするかを判断できる指標
ハンドレンジ表は1つだけではなく、ポジション(自分の順番)と状況に応じて使い分ける必要があります。
ポジションについても、ハンドレンジ表で出てくる頻出用語を理解しておきましょう。
ハンドレンジ表で出てくるポジション用語と意味です。
アクションの順番 | ポジション | プレイヤー | ハンドレンジの傾向 |
---|---|---|---|
1 | UTG (アンダーザガン) | 1番最初にアクションするプレイヤー BBの左隣 | 狭い |
2 | MP / HJ (ミドルポジション / ハイジャック) | 中盤にアクションするプレイヤー UTGの左隣 | 少し狭い |
3 | CO (カットオフ) | 後半にアクションするプレイヤー ボタンの右隣 | 広い |
4 | BTN / BU (ボタン) | ディーラーマーカーのプレイヤー SBの右隣 | かなり広い |
5 | SB (スモールブラインド) | SBを置くプレイヤー BTNの左隣、BBの右隣 | 最も広い |
6 | BB (ビッグブラインド) | BBを置くプレイヤー SBの左隣、UTGの右隣 | 広い |
ボタンが一番有利なポジションなのは、フロップ以降で一番有利なポジションにいるためです。
フロップ以降のアクションはSBから回り、アクションは遅い方が有利なためボタンの左隣であるカットオフは2番目に有利です。
ポジションの優位さを知った上でハンドレンジ表を紐解いていきましょう。
ハンドレンジを覚える2つの必要性

ハンドレンジ表を覚えるべき理由を2つご紹介いたします。
<ハンドレンジを覚えるべき理由>
・プリフロップで参加すべきか知るため
・相手のハンドを絞るため
プリフロップで参加すべきか知るため
プリフロップで自分が参加できるハンドを持っているかどうか直感で考えることもできますが、レンジ表に基づいて参加を決める方法は初心者脱出の第一歩です。
ポーカーはいかに間違った選択をしないかが勝利のカギを握っています。
そのため思っていたよりも弱かったり、思った以上に強いハンドで間違ったアクションを行わないように指標となる表を覚える必要があるのです。
相手のハンドを絞るため
ポーカーは相手のハンドを予想してベットを行いますが、ハンド予想にはハンドレンジを理解していることが大前提となります。
ハンドレンジを理解していない場合、大きな損害に繋がります。
例えば、カットオフであなたの手に10のポケットペアが入ったとしましょう。一般的に強いハンドですので、基本的にはレイズしたいと思います。
しかしUTG(最初のプレイヤー)からオープンレイズ、MPから3ベット(リレイズ)が入りました。
ハンドレンジを理解していないプレイヤーは、この状況でもなお4ベットやコールを行う傾向にあります。
ハンドレンジを理解しているプレイヤーは、UTGのレイズが非常に強いハンドを示しており、MPからの3ベットはさらにそれよりも強いハンドであるアクションということに気づきます。
せっかく来た良い手でも、ためらうことなくフォールドすることができます。
その逆もまたしかりで、Qのポケットワンペア以上であれば4ベットレンジ内なので4ベットを行い利益(バリュー)を取りに行けるといったアクションができるようになります。
ハンドレンジの効率的な覚え方2選

ハンドレンジのおすすめの覚え方を2つご紹介いたします。
<ハンドレンジのおすすめの覚え方>
・プレイ前にハンドレンジ表を暗記する
・プレイしながら見て覚える
プレイ前にハンドレンジ表を暗記する
ハンドレンジ表を受験勉強で覚える元素記号表のように覚えてしまう方法です。
ブラックジャックの基本戦略(ベーシックストラテジー)やバカラのバンカー条件を覚えられた方であれば、単純に暗記するのも良いでしょう。
丸暗記するだけだとあまり役に立たないので、なぜそうなるかを理解しながら暗記する必要がある点に注意してください。
プレイしながら見て覚える
ある程度ハンドレンジ表を覚えたら、実際にプレイしてみましょう。
ライブでは憚られますが、オンラインポーカーであれば堂々とハンドレンジ表を見ながらプレイすることが可能です。
ライブと比べるとスピードも速くゲーム数も稼げるため、オンラインポーカーをしながらハンドレンジを手っ取り早く覚えてしまいましょう。
インプットとアウトプットを何度も繰り返し行うことで、ハンドレンジを身につけることができます。
オープンレイズする場合のポジション別ハンドレンジ表

ここからは実際のハンドレンジ表をシチュエーションとポジション別に紹介し、解説していきます。
まずはオープンレイズができるハンドレンジをポジション別に見ていきましょう。
6MAXを想定していますが、7人以上テーブルの場合後ろに5人以上いるポジションはUTGのハンドレンジ表を参照してください。
<ハンドレンジ表の見方>
・右上半分はスーテッドハンドを、左下半分はオフスートハンドを表しています。
・青色のハンドはオープンレイズをすべきハンドです。
・赤色のハンドは、相手がタイト傾向にある場合にオープンレイズを検討できるハンドです。
ハンドレンジ表は海外のオンラインポーカーのハイステークスを攻略するZeroS氏が公開しているZeroS-Preflop Chartものを使用しており、翻訳を行っています。
ZEROS POKER.COM:https://zerospoker.com/
レンジ表の解説に使っている短縮用語補足です。
用語 | 意味 |
---|---|
XXs | XXのスーテッドハンド。スートが一致していること。 |
XXo | XXのオフスートハンド。スートが不一致のこと。 |
SC | スーテッドコネクター。数字が連続しており、スートも一致していること。 |
タイト | レンジを狭く、固くプレイするスタイルのこと。 |
ルース(ルーズ) | レンジを広く、攻撃的にプレイするスタイルのこと。 |
フィッシュ | 下手なプレイヤーのこと。 |
UTG(アンダーザガン)のオープンレイズレンジ表

表にあるアーリーポジション「x3」というのは、適正レイズ額を示しています。
そのため、3BBが適正レイズ額です。
ペアは最低でも66以上、A3s・JTs以上が必要なので、ハンドレンジはかなり絞る必要があることがわかります。
ルースレンジでは、66、A6s,A7sも検討できます。一見強そうなA9oやQJoがレンジ表に入ってないのは後ろにそれ以上の手が入っている可能性が高いことを示しています。
UTGからオープンレイズが入った時は、非常に強いハンドであることを知っておきましょう。
MP(ミドルポジション)のオープンレイズレンジ表

3BBが適正レイズ額です。
Axs(エースとスーテッドになる全ての組み合わせ)でオープンレイズします。
ペアは66または55以上、UTGと比べるとQ9s~T9sやA9s、K8sがルースレンジに追加されています。
中途半端なSCでオープンレイズするプレイヤーも多いですが、投機的ハンドなので遅いポジションのレンジ表には入っていません。
CO(カットオフ)のオープンレイズレンジ表

3BBが適正レイズ額です。
COからは65s以上のSCがオープンレイズの対象になります。
JT以上であればタイトスタイルでもOK。
一見弱そうなK5s~K7s、Q8s,J8sもルーススタイルならレンジ内です。
BTN(ボタン)のオープンレイズレンジ表

2.5BBが適正レイズ額です。
ボタンのハンドレンジはかなり広く、Axs,Kxsは全てレンジ内。
全てのポケットペアがレンジ内で、54s以上のSCも範囲内です。
Q6s以降でもレイズできるのは目から鱗です。それほど好ポジションでスチールできるレンジが広いことを示しています。
SB(スモールブラインド)のオープンレイズレンジ表

2.0と書かれていますが、こちらはスモールブラインドのオープンレイズレンジ表ver.2.0の意味で、1.0の改良版です。
後にBBのプレイヤーしかいないため、非常に広いレンジでレイズをして、ブラインドを守るアクションをとりましょう。
ピンク色のレンジではレイズ額を状況に応じて変える必要があります。リンプインがいた際も、ハンドによってレイズ額を変えてください。
ROLのポジション別ハンドレンジ表

次はリンプ、つまりBBにコールが入っている時に行うレイズ(ROL)ハンドレンジ表をご紹介します。
リンプは基本的には悪手と言われており、そのプレイヤーとプレイすることは利益になりやすいとされています。
なぜなら、リンプはレイズするほど強くないが強くなりうるハンドを持っていることを示しているため、それほど強くないことがほとんどです。
ただし、リンプされたハンドが必ず弱いわけではなく、リンプが入っていると基本的にレンジは狭くなります。

MP(ミドルポジション)のROLレンジ表

5BBが基本の適正レイズ額です。
リンパーが多い場合はレイズ額を増やすアレンジが必要です。
青色のハンドでレイズ、ルースなプレイスタイルの場合は赤色も含める、緑色のハンドでリンプします。
リンプできるハンドが追加され、レイズできるハンドは狭くなっていることがわかります。
CO(カットオフ)のROLレンジ表

5BBが基本の適正レイズ額です。
オープンレイズのレンジ表と比べると、ATo~JTo・KJo,QJoなどに変更があります。
強いと思うハンドでも、ROLのレンジに入らないこともあり得るので注意しましょう。
BTN(ボタン)のROLレンジ表

5BBが基本の適正レイズ額です。
最高ポジションのボタンとは言え、前にリンパーがいるとレンジがかなり狭くなっています。
通常ボタンは絶好のスチールチャンスなので、積極的なレイズでエクイティを取りたいところです。
しかし、リンプがあるとスチールの成功率は大きく下がってしまうので気をつけましょう。
SB(スモールブラインド)のROLレンジ表

5BBが基本の適正レイズ額です。
かなりややこしく、見ながらでも混乱しやすいのでアレンジによるセンスを求められます。
自信のない方は青色の部分だけでレイズを行い、緑色の部分でリンプを行いましょう。
SBはフロップ以降のポジションが無いため、プリフロップでポットが膨れ上がるとトラブルに直面しやすくなります。
BB(ビッグブラインド)のROLレンジ表① SB以外からのリンプ

5BBが基本の適正レイズ額です。
BBはどの位置からリンプインが入ったかによって表が異なり、こちらはSB以外からのリンプがあった場合のレンジ表です。
SBのROL表と似ています。すでにBBを出している分若干SBよりも対抗しやすいのですが、フロップ以降のポジションが無いため広くないようです。
BB(ビッグブラインド)のROLレンジ表② SBからのリンプ

4BBが基本の適正レイズ額です。
BBはどの位置からリンプインが入ったかによって表が異なり、こちらはSBからのリンプがあった場合のレンジ表です。
スモールブラインドからリンプされた場合は、フロップ以降のポジションもあるため若干広めのROLレンジになっています。
SCも54s以上であれば自信をもってROLを行いましょう。
3BET以降のポジション別ハンドレンジ表

次は3BET、つまりオープンレイズが入っている時に行うリレイズハンドレンジ表をご紹介します。
レイズに対してさらにレイズを行うため、ハンドレンジはかなり狭まります。
コールドコール(アクションを行っていない際に3BETにコール)はリンプ同様悪手とされていますが、ポジションが良い場合やブラフが多い相手には検討の余地があります。
3BET以降はパターンが非常に多くなるため、アーリーポジション(MP以降)と対決した場合の表をご紹介します。
このレンジ表では、4Bet・5Betのアクションも書かれていますので、下記を参照ください。

MP(ミドルポジション)vsアーリーポジションの3BETレンジ表

8~9BBが基本の適正レイズ額です。
3BETで相手がアーリーポジションなので、今までよりもレンジが狭くなっています。
CO(カットオフ)vsアーリーポジションの3BETレンジ表

8~9BBが基本の適正レイズ額です。
ポジションがある分、MPと比較すると少し緩くなっています。
BTN(ボタン)vsアーリーポジションの3BETレンジ表

8~9BBが基本の適正レイズ額です。
COと比較するといくつかのSCやペアがレンジに追加されています。
SB(スモールブラインド)vsアーリーポジションの3BETレンジ表

9~10BBが基本の適正レイズ額です。
SBの場合は相手に対してポジションが悪くなる「アウトオブポジション(OOP)」となるため、気をつけなければなりません。
すでに0.5BB入れているので、いくつかのハンドでコールするレンジが増えています。
BB(ビッグブラインド)vsアーリーポジションの3BETレンジ表

12BBが基本の適正レイズ額です。
基本的にはSB同様OOPのため、通常はコールやフォールドが望ましいとされます。
しかし1BB支払っている都合上思ったよりも広いレンジが検討対象となっている点に注目してください。
基本的にミドルSCは強く、1ギャップSC、2ギャップSCなどわずかな差は状況によってアレンジする必要があります。
ポーカーのハンドレンジ表のFAQ

- ポーカーのハンドレンジ表の意味は何ですか?
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シチュエーションとポジションに応じた最適戦略がわかる表です。
- ハンドレンジ表の通りにプレイしなければなりませんか?
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必ず表の通りにプレイするわけではなく、状況に応じてアレンジする必要があります。
- コールドコールとは何ですか?
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ポットにチップを全く入れていない状態で3bet以降のレイズにコールすることです。
- ハンドレンジ表にあるIP,OOPとは何ですか?
-
インポジション、アウトオブポジションの略で、ポジションがあるかないかを示しています。
まとめ:ポーカーのハンドレンジ表はプリフロップ攻略の近道
ポーカーのハンドレンジ表は作った人によって戦略や考え方が変わるため、違いが出ます。
今回は世界で活躍するプロポーカープレイヤーのハンドレンジ表をご紹介しましたが、他のハンドレンジ表も探して比較してみてください。
ハンドレンジ表を鵜呑みにするだけではなく、色んなハンドレンジを取り入れたオリジナルハンドレンジを作ってプリフロップ攻略に磨きをかけて勝率UPをめざしてみてください。