WSOPは世界最高峰のポーカー大会で、毎年数千から数万人のプレイヤーが参加しています。 WSOPに参加するということは、ポーカーの世界で名を残すということです。
しかし、WSOPに参加するにはどうすればいいのでしょうか。
この記事では、WSOPの歴史や最新情報、参加方法や賞金の仕組みなど、WSOPに関するあらゆることを徹底解説します。
WSOPとは?ポーカー界の最高峰に君臨する大会

WSOP(World Series of Poker)はポーカーの頂上を決める世界的な大会で、ポーカー界のワールドカップとも称されています。
1970年に始まり、2023年には56回目の開催をラスベガスで迎えました。
賞金総額80億円越えの巨大イベント
WSOPには様々なポーカー種目が組み込まれており、各イベントごとに熱戦が繰り広げられます。その中でも特に注目されるのが、ポーカーの最高峰を決定するメインイベント。世界最高の賞金が懸けられ、過去には賞金総額が80億円を超える瞬間もありました。
WSOPは単なる大会に留まらず、ポーカーの歴史と伝統を背景に、世界中から集まる才能あるプレイヤーたちによって熱狂的な興奮が生まれる舞台となっています。
メインイベントの優勝者は、ただの勝者ではなく、ポーカーの頂点に立つことを証明されるのです。
大会の模様はテレビ放送される
WSOPの大会は数か月にわたり、数万人ものポーカープレイヤーが熱戦を繰り広げます。世界中のトッププロたちが名声と賞金を手に入れるためにしのぎを削るその姿は、見る者を圧倒します。
大会の模様は全米でテレビ放送され、その人気は他の国際大会と比べても抜きん出ています。
APT(Asia Poker Tour)、EPT(European Poker Tour)などと比較しても、WSOPはその規模と盛り上がりで「ポーカーの世界大会の中でNo.1」と言っても過言ではありません。
過去には1万円を2億7,026万円まで増やした参加者も
WSOPの歴史の中で特筆すべき瞬間の一つは、2003年の出来事です。オンラインサテライトでメインイベントの参加権を獲得したアマチュアのクリス・マネーメイカー氏が、839人の中から優勝しました。
彼はわずか1万円の投資で2億7,026万円を手に入れ、これはまさにアメリカンドリームの具現化と言えるでしょう。
彼の快挙はWSOPの注目度を飛躍的に上げ、参加者数や賞金総額にも大きな影響を与えました。WSOPは小さな部屋から大きな舞台へと進化し続けています。
WSOP以外の世界3大ポーカー大会が気になる方は、こちらの記事も参考にしてください。

WSOPはどうやって参加するの?費用や方法について

WSOP(World Series of Poker)への参加は、以下のような基本的な条件をクリアしていれば、誰でも可能です。
- 21歳以上
- 新型コロナウイルスのワクチン接種済み
メインイベントの参加費
メインイベントはWSOPの中でもっとも重要なイベントで、参加費は10,000ドル(約150万円)です。
高額な費用がかかりますが、参加費を支払わずに出場する手段も存在します。それがサテライト予選です。この予選は、2005年から始まったメインイベントへの資格をかけた予選で、WSOP CIRCUIT(ワールドシリーズオブポーカーサーキット)として知られています。
- 直接参加:約150万円
- サテライト予選勝利:参加費約15,000円
サテライト予選に参加すると、最低100ドル(約15,000円)からメインイベントのチケットが手に入ります。
サテライト予選を制したプレイヤーは、メインイベントのTOC(チャンピオンシップトーナメント)に進出し、優勝すれば10億円以上の賞金と世界一のポーカープレイヤーの称号が得られます。
サイドイベントの参加費
メインイベント以外にも、参加費が異なるサイドイベントが開催されています。
2023年の参加費は最低300ドル(約5万円)から最高250,000ドル(約3,750万円)まで幅広く設定されています。
サイドイベントはメインイベントに比べて参加費が抑えられており、様々な予算やスキルに合わせて参加できます。
高い参加費に見合う高額な賞金も魅力の一つです。自分のポーカーレベルや予算に合わせて、気軽に参加してみましょう。
WSOPの参加方法は2種類
WSOP(World Series of Poker)への参加方法は、対面とオンラインの2つがあります。それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
バイインを支払って直接参加する
WSOPの対面イベントには、ラスベガスに足を運ぶ必要があります。開催場所はBally’s Las Vegas Hotelかその提携ホテルです。
WSOP専用カウンターでTotal Reward Cardを作成します。このカードは参加登録に必要なプレイヤー情報が登録されています。
Total Reward Cardとパスポートが必要です。パスポートで21歳以上であることを証明し、参加したいイベントを伝えて参加費を支払います。支払いは現金かクレジットカードで可能です。
支払いが完了すると、Tournament Buy-in Receiptがもらえ、そこに書かれたテーブルと座席番号に従って指定された場所に座ります。
サテライトトーナメントを勝ち抜いて参加する
WSOPの本戦へ挑戦するには、会場で行われるサテライト(予選)を突破する方法があります。
また、公式パートナーである「GGポーカー」では、WSOPラスベガス本戦への出場権をかけたオンラインサテライトも開催されています。
最新の開催情報は、WSOP公式やGGポーカーの発表を確認するようにしましょう。
WSOPのスケジュール

ポーカーファンなら、WSOP(World Series of Poker)は見逃せないイベントです。
世界中のトッププレイヤーが集まり、栄光と賞金をかけて繰り広げるこのポーカーの祭典は、テレビやオンラインで観戦するだけでなく、自分自身も参加できます。
以下では、WSOP2025のスケジュールとその魅力をご紹介します。
WSOP2025 開催レポート

開催期間・会場
WSOP2025は、2025年5月27日(火)から7月16日(水)の約50日間、ラスベガスの「Horseshoe Las Vegas」と「Paris Las Vegas Hotel & Casino」にて開催されました。
ブレスレットイベントの規模

全100種目のブレスレット争奪戦が行われ、大会規模としても過去最大級となりました。
メインイベントの日
• 開始日:2025年7月2日(水)からの4つのDay1フライト
• 決勝は7月15〜16日開催
• 本戦の参加費は$10,000
注目の大会結果・トピック

• トータル参加者数:246,960人以上、賞金総額は約4億8,176万ドル超 (約722億円)
• バトル・オブ・ザ・エイジズなどの新規フォーマット導入
• メインイベントの優勝者:Michael Mizrachi
WSOP2025で獲得できる賞金

WSOP(World Series of Poker)はポーカーの頂点を極める大会で、その賞金額は驚きに満ちています。
メインイベントとサイドイベントの2つのトーナメントが開催され、どちらも魅力的な賞金が用意されています。
以下では、WSOPの賞金についてご紹介します。
WSOP2025メインイベントの賞金
WSOPメインイベントの賞金は、プレイヤーが支払うバイイン額と参加者数によって決まります。
2023年のメインイベントでは、史上最高の1,210万ドル(約18億円)の賞金が優勝者に授与されました。
これに加えて、優勝者には金・銀・ダイヤモンドがあしらわれた名誉あるブレスレットも授与され、その価値は5,000ドル(約75万円)とも言われています。
開催年 | 優勝賞金 | 参加人数 |
---|---|---|
2019年 | $10,000,000 | 8,569人 |
2020年 | $2,550,969 | 1,379人 |
2021年 | $8,000,000 | 6,650人 |
2022年 | $10,000,000 | 8,663人 |
2023年 | $12,100,000 | 10,043人 |
2024年 | $10,000,000 | 10,112人 |
2025年 | $10,000,000 | 9,735人 |
WSOPサイドイベントの賞金

WSOPサイドイベントは99のブレスレットトーナメントと、数百のデイリーイベント・サテライトトーナメントから構成されています。
WSOP 2025のサイドイベントの賞金は、参加費$300のGladiatorの優勝賞金が$420,680(約6,000万円)、参加費$250,000のSuper High Rollerでは優勝賞金$4,752,551(約7億円)にまでのぼりました。
サイドイベントもメインイベントに劣らず、プレイヤーが支払うバイイン額と参加者数によって賞金が変動します。
サイドイベントの優勝者には、メインイベントと同じくWSOPのブレスレットが授与されます。
WSOP2025の結果や歴代優勝者

WSOPは世界最高峰のポーカー大会であり、その舞台には多くの日本人プレイヤーも挑戦しています。
メインイベントでの日本人の栄冠こそまだ訪れていませんが、サイドトーナメントでは7人の日本人が輝かしいブレスレットを手にしています。
ここでは、メインイベントでの日本人の最高成績と、サイドトーナメントで輝いた日本人選手をご紹介します。
日本人メインイベント優勝者はいる?
残念ながら、WSOPメインイベントでの日本人優勝者はまだ誕生していません。しかし、日本のポーカー人気が高まり参加者が増えていることから、近い将来に日本人のメインイベント制覇が実現する可能性は高いです。
年 | プレイヤー | 順位 | 獲得賞金 |
---|---|---|---|
2019 | Hiroki Nawa | 25位 | $324,650 |
2023 | Masato Yokosawa | 45位 | $188,400 |
2024 | Hiroki Nawa | 45位 | $200,000 |
2024 | Kyosuke Nagami | 21位 | $350,000 |
2025 | Kohei Arai | 25位 | $360,000 |
「世界のヨコサワ」の相棒として知られるひろきさんは、2019年に日本人として初めてWSOPメインイベントのDay7へ進出し、大きな注目を集めました。
さらに2024年にもDay7へと駒を進め、2度のDay7進出を果たした唯一の日本人として歴史に名を刻んでいます。ヨコサワさんも2023年にDay7へ進出し、日本中のポーカーファンの注目を集めました。
続いて2024年には Kyosuke Nagami さんが21位という順位更新を達成。そして2025年には Kohei Arai さんが25位に入り、WSOPメインイベントにおける日本人の最高賞金額を記録しました。
このように近年、日本人プレイヤーのWSOPでの実績は着実に進化を遂げています。ファイナルテーブル進出、さらには優勝の瞬間を日本人が掴む日も、決して遠くはないでしょう。
サイドトーナメントの優勝者は?
2025年のWSOPでは、日本人プレイヤーから2本目のブレスレットを獲得するという快挙を成し遂げたプレイヤーが二人も誕生しました。これは日本のポーカー史において画期的な出来事であり、世界の舞台での存在感を大きく示す結果となりました。
Shiina Okamoto(岡本 詩菜)さん
女性限定トーナメント「$1,000 Ladies Championship」で、2024年に続く連覇を達成。2年連続優勝という偉業により、2枚目のブレスレットを手にしました。2025年の優勝賞金は $184,094。国内外から大きな注目を浴びています。
Ryutaro Suzuki(鈴木りゅうたろう)さん
2023年のNine Game Mix(Event #36)優勝に続き、2025年の新設イベント T.O.R.S.E.(Event #93, $3,000) で優勝。2本目のブレスレットを獲得しました。T.O.R.S.E.は5種ミックスフォーマットという難関の大会で、優勝賞金は約 $273,386(約4,000万円)。若き才能が再び世界を驚かせました。
他にも、2025年までにサイドトーナメントで輝いた日本人選手がいます。
Year | Player | Event / Tournament | Prize (USD) |
---|---|---|---|
2012 | Naoya Kihara | $5,000 Pot-Limit Omaha | $512,029 |
2014 | Takahiro Nakai | $1,000 No-Limit Hold’em | $399,039 |
2021 | Motoyoshi Okamura | $1,500 No Limit Hold'em/Pot Limit Omaha | $209,716 |
2021 | Kazuki Ikeuchi | International WSOP $ 1,000 NLH - Championship | $152,797 |
2022 | Shota Nakanishi | $ 10,000 No Limit Hold'em - Short Deck | $277,212 |
2023 | Ryutaro Suzuki | $3,000 Nine Game Mix | $221,124 |
2023 | Masashi Oya | $100,000 Ultra High Roller | $2,940,000 |
2024 | Shiina Okamoto | $1,000 Ladies Championship | $171,732 |
2025 | Shiina Okamoto | $1,000 Ladies Championship (連覇) | $184,094 |
2025 | Ryutaro Suzuki | $3,000 T.O.R.S.E. | $273,386 |
中西翔太さん
2022年に日本人6人目のWSOPサイドイベント優勝者。表情豊かで陽気なキャラクターで、国歌を歌ったりと、日本のポーカー界を盛り上げています。オンラインポーカーアプリGGPokerでも優勝経験があり、活躍が期待されています。
木原直哉さん
日本人初のWSOPサイドトーナメント優勝者。東大卒のプロポーカープレイヤーとして知られ、ポーカーの魅力をテレビで伝えています。2015年にWSOPサイドトーナメントで優勝し、約4,200万円の賞金を獲得。
中井孝浩さん
2014年にWSOPサイドトーナメントで優勝。積極的に海外のトーナメントに参加し、世界での実績を上げています。
池内一樹さん
参加費$1,000のサイドトーナメントで854人を制し、WSOP2021オンラインでブレスレットを手にしました。WSOPで何度も2位になるなど、日本のポーカー界に長く貢献してきた選手です。
WSOP2025のまとめ
この記事では、世界最高峰のポーカー大会「WSOP」についてご紹介しました。WSOPは宝くじよりも一獲千金のチャンスがあることで一躍話題となっています。
ポーカーを始めたばかりの方にもまだまだチャンスがあります。ポーカーの勉強をしたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
